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2003年4月28日 (月)

推敲という作業

『千と千尋の神隠し』をようやく見た。映画自体も面白いが、あの中に泥だらけのナニカが歩いてきて、風呂に入れてみたら河の神様だった、という場面がある。あれほど汚い映像表現というのは、モンティ・パイソンの『人生の意味』(だったか)でグルメのデブが破裂する場面以来であるが、原稿を推敲するたびにあの場面を思い出してしまう。推敲とはまさにああした作業だ。

先月末に1260枚の長編『瑠璃の翼』を書き上げ、それを三週間かけて1050枚まで削ったのだが、推敲作業の最中は捨ててしまうほうの語や文や文章を主に見ているから、毎日やっていると自分の文章に自信がなくなってくる。それにやってもやっても泥が出るので、しまいには何もなくなってしまうのではないかと大いに不安になる。そこを、「さっきナニカ歩いていたんだからナニカいるはずだ」とばかり来る日も来る日も泥と格闘する。ようやく残ったものを出版社に出し、「これでゲラにしましょう」との返事をもらって安堵している。

さて、あまりにも長く調べては書くということをやっていたので、自分の想像だけで書くフィクションのリハビリも兼ねて、月末締め切りで40枚ほどの短編を書いている。来月の小説現代に載る『ファインダア』がそれで、一種のぷち変態小説であるが、頭を軍人から変態に切り換えるのに苦労した。目標は、「自分でやってみなければ書けない」といわれることだが、実際にいわれると困る。これは「Rの病」という連作短編の一つ。

ところで、今日はサイト開設二周年。ヒット数は15051。更新がとぎれがちであるにもかかわらず、これだけの方々に来ていただいたことを感謝。今後も細く長く、もう少しは頻々と近況をご報告しますのでよろしく。

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